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当院のホームページの冒頭に、
「すべての病は皮膚に現れる。
皮膚を治療しなければ大病に至る」
という言葉が書いてあります。
これは現存する中国最古の医学書、「黄帝内経・素問」の中にある言葉です。
ストレスから体調がすぐれない時、顔や背中に吹き出物が出来たり、
お腹の調子が悪い時、肌荒れがひどくなったり、吹き出物が出来たりすることを経験したことはないでしょうか?
また、皮膚の色で健康を判断することもあります。
顔の色が白っぽければ、貧血を疑います。
それは、体内のどこかから出血しているのではないかと疑います。
全身の皮膚が黄色になるのは黄疸で、肝臓、胆のう、すい臓に何らかの病変があることを示します。
腎臓病でも、血液中の老廃物が尿として十分に排泄されないため血液が汚れ、顔色が黒ずみます。
皮膚は体のSOSを発信し続けているのです。
中国最古の医学書の内容は、2000年も経った現代にもしっかりと通じています。
また、なじみのない言葉ですが「皮脳同根(ひのうどうこん)」という言葉があります。
私たちの皮膚と脳は同じルーツを持つため密接に繋がっている、ということを表した言葉です。
人の受精卵は、母親の胎内で細胞分裂を繰り返しながら成長します。
受精して3週間目には胚葉と呼ばれるものが出来ます。
この胚葉は外側から外胚葉、中胚葉、内胚葉と呼ばれる3層の細胞層から成り立ち、ここからさまざまな器官が作られるのです。
この外胚葉から作られるのが、中枢神経(脊髄など)や末梢神経、感覚器(目や耳、鼻や表皮など)といった脳や皮膚です。
同じ胚葉から脳と皮膚は生れてきます。
整膚やマッサージなどで優しく皮膚に触れると気持ちよく感じるのは、皮膚と脳が密接な関係があるから。
強いストレスを受けた時に、肌荒れや吹き出物が出来たりすることは、自律神経のバランスが崩れ、血流が悪くなり肌に栄養が行き渡らないことはもとより、精神の不安定さが脳の不安定さにつながり肌にも影響を与えたと考えられます。
これが皮脳同根の考えです。
これはまさに「すべての病は皮膚に現れる。皮膚を治療しなければ大病に至る」に通じる考えです。
この様な理論に基づき、広く皮膚を刺激する整膚は、体にも心にも働きかけることが出来ます。
健康と美と癒しの整膚です。