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パーキンソン病におけるセルフケアの方法の質問を受けましたので、当院におけるその考え方をお伝えしようと思います。
パーキンソン病は病理学的には、中脳の黒質という場所に変性が起こり、身体を動かすドーパミンという神経伝達物質が減少することで発症します。
10万人あたり100人~150人がパーキンソン病になり、その原因は不明とされています。
60歳以上では100人にひとりくらいの割合だそうですから、高齢化に伴い増加していると言えます。
基本治療は薬物療法です。
脳内の神経伝達物質ドーパミンを薬で補うことが治療の基本となるそうです。
パーキンソン病を発症した後、病院に通いながらも、少しでも良くなるために、また進行を遅らせるために何かしたいとご相談に来られる方もいらっしゃいます。
そのような方には整膚のセルフケアをお勧めしています。
自分で出来れば自分で。
ご家族が一緒に習うのもいいと思います。
パーキンソン病に対するセルフケアの方法として、整膚が効果的であると考えられるのは、整膚の優しい皮膚への刺激は、ドーパミンの放出を促すことが分かってきたからです。
痛みの刺激があると脳の一部でドーパミンが放出されることは良く知られていることです。
その一方でドーパミンのは「快感」によっても放出されることが分かってきました。
一般的に「好きな音楽」「好きな食べ物」「心地よいにおい」「心地よい刺激」などが痛みを軽減することが分かってきたからです(中脳辺縁系ドーパミンシステム)。
特に皮膚からのゆっくりとした刺激は、その効果が高いと言われています。
特にお勧めしたいのは整膚のセルフケアです。
セルフケアで毎日少しずつ継続していくことが大切です。
パーキンソン病の方が整膚のセルフケアを日々行い、日常生活を不自由なく送り、定年後の夢だった山登りをご夫婦で楽しんでいらっしゃいます。
現在講習中の方は、80代のお父様に整膚をしてあげると手の震えが良くなると言っています。
ご自身のため、ご家族のための「家庭でで役立つ整膚基本コース」という短時間で整膚を習う講座がありますので、お気軽にお問い合わせください。
また、健康維持のために運動も大切です。
無理のない範囲で体を動かす体操なども別途お伝えしています。
特にパーキンソン病では体をひねる動作が難しくなってくるので、ひねる運動も積極的に取り入れていきます。
パーキンソン病の症状は、多くの場合、軽いふるえから始まります。
最初は生活にさほど影響はありませんが、病状が進むと筋肉が硬くなって介助が必要になります。
この病気は進行性であり、悪化すると元には戻りません。
しかし進行を食い止めることは可能です。
早期のうちに治療を開始すれば、より健康に近い状態を維持することができるのです。
おかしいなと思ったら、早めに専門医を受診しましょう。
そして、
パーキンソン病と言われても、整膚と運動で健康を維持していきましょう。
整膚を学ぶ
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